サンプルの観察・撮像を行うためには、まずは自分の眼で見たい視野を探し出し、サンプルの状態を適切に反映した像を捉えることが重要になります。
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顕微鏡とは、端的に表現すると「多数のレンズを組み合わせ、サンプルの拡大像を見るための道具」です。顕微鏡観察の際に働くレンズのうち、特に「接眼レンズ」と「対物レンズ」と呼ばれるものが、目的に合わせた倍率やピント調節ができるのは、ご存じの通りです。
この働きにより、顕微鏡側のピント調節が少しくらいずれていても眼が対応することで、きれいな像を見ることができます。「光源から網膜までが顕微鏡」とも言われるほど、眼の働きは重要なのです。
の3つのポイントがあります。それぞれについて、調整方法を見ていきましょう。 |
2つの接眼レンズを使ってひとつの視野を見るための必要な操作を、眼幅調整と呼びます。
この操作を行うにあたっては、まず眼を正しい位置「アイポイント」に置く必要があります。お使いの顕微鏡のアイポイントを知るために、対物レンズ10×(実体顕微鏡ではズームを低倍側)にした上で、接眼レンズの手前に紙を立て、前後に動かしてください。するとレンズから出てきた光が収束する焦点があるのがわかるはずです。そこがアイポイントです。(下記写真
右)
アイポイント位置
眼幅調整 | アイポイントがわかったら、その位置に眼を置いて、遠くを見るように意識しながら接眼レンズを覗き、両接眼レンズの幅を調整しましょう。両目で見て、視野がひとつのきれいな円になったら調整は成功です。 |
両目でひとつの視野を作れたら、次は左右の眼の視力に合わせて、視度を調節しましょう。お使いの顕微鏡で、両方の接眼レンズに視度調整環が付いている場合は、次の項目で同時に視度調節を行うので、この項目は飛ばして大丈夫です。
必要な操作は、たったこれだけです。 | 視度調整 |
顕微鏡観察の際、倍率を変えるたびにピントがずれてしまい、調整に時間がかかった経験はないでしょうか?実体顕微鏡と、両接眼レンズに視度調整環が付いている正立・倒立顕微鏡に限定されますが、実はこの現象も、調節次第で克服できるのです。そのための操作方法を以下にご紹介します。
顕微鏡観察は、数時間以上かかることも少なくありません。その中で最適な撮影条件を決めるための時間が長すぎると、蛍光の褪色を起こしたり、生きた組織ならばダメージを与えてしまう原因となります。
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