倒立顕微鏡を使いこなす!~位相差顕微鏡の構成と観察準備~
倒立顕微鏡を使いこなす!~位相差顕微鏡の構成と観察準備~
1.位相差観察とは
位相差観察は、無色透明のサンプルや生きている細胞などに適した観察方法です。
通常の明視野観察では、無染色のサンプルは無色透明のため、明暗や色の情報がなく目で見ることができません。一方、位相差観察では、サンプルを通過する照
明光の「回折光」と「直進光」との光路の差(位相のずれ)を利用します。これにより、サンプルに明暗のコントラストが付くため透明なサンプルでも観察をす
ることができるのです。
明視野観察(PtK2細胞)
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位相差観察(PtK2細胞)
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2.位相差顕微鏡の構成
透過観察用電源装置
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蛍光観察用電源装置
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3.位相差観察の準備
位相差リングスリットの心出し
【顕微鏡の基本機能と構成】
心出し望遠鏡 U-CT30-2
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IX2-LWUCD の場合
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IX3-LWUCDA の場合
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IX-ULWCD の場合
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- 位相差観察では、開口絞りを開放にします。
- 位相差対物レンズをセットし、標本にピントを合わせます。
- 接眼レンズを外し、心出し望遠鏡に交換します。
- 位相差対物レンズに合ったコンデンサのリングスリットを光路に入れます。
- 心出し望遠鏡のローレット部を回して、リングスリットaと対物レンズのフェーズプレートbにピントを合わせます。
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位相差リングスリット心出しねじを光学素子心出しつまみを使用して回し、リングスリット像を対物レンズのフェーズプレートに重ねるようにします。
※位相差リングスリット心出しねじを押し込んだ状態で急に手を離すと、つまみが飛び出てくる場合がありますので、ご注意ください。
- 心出し望遠鏡を外し、接眼レンズに戻します。
※容器の平面性が悪いときは、最良のコントラストを得るために再度の心出しが必要なことがあります。心出しは、倍率ごとに調節します。
- 視野絞りを視野に外接するように調整し、位相差観察します。
※グリーンフィルタを光路に入れると、コントラストが増加します。
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倒立型リサーチ顕微鏡 IX83
倒立型リサーチ顕微鏡 IX73
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