われわれのグループでは、40名以上の異なるヒトiPS細胞から再現性よく肝臓オルガノイドを創出可能なプロトコルを確立しつつあります。さらに、それらを活用し、ゲノム情報が付与されたヒト幹細胞ライブラリを用いることで、in vitroにおいて非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の遺伝背景を解析する疾患研究を進めています。本講演では、当グループが有する複数のドナーに由来するヒト多能性幹細胞クローンを用いた内胚葉分化誘導のインキュベーションモニタリングシステムを介した観察的アプローチにより抽出されたオルガノイド創出におけるばらつきの制御ポイントの解析、さらに、多検体比較に基づく疾患ゲノム背景の解析に向けた方略について議論します。
東京医科歯科大学 統合研究機構 先端医歯工学創成研究部門 創生医学コンソーシアム
武部貴則先生
多検体由来ヒト幹細胞クローンを用いた肝臓オルガノイドのドナー間比較解析:ヒトiPS由来内胚葉分化工程における観察的アプローチ
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