米国マサチューセッツ州ウォルサム、(2024 年 11 月 11 日)—エビデントは第 5 回イメージ・オブ・ザ・イヤーのコンテスト受賞者を発表しました。このコンテストは、世界最高の科学的な顕微鏡画像を表彰するものです。受賞者は、世界 29 か国からの応募より選出されました。今回のコンテストでは初めて、顕微鏡下で動く小さな変化を捉えたアートを紹介する動画部門が加わりました。
グローバル最優秀賞米国のIgor Siwanowiczさんが、コスミックオレンジ色のメキシカンアスターの花の葯内で成熟する花粉粒を鮮明に描写した、印象的な断面像でグローバル最優秀賞を受賞しました。Siwanowiczさんは、この画像の作成にあたり、アガロースに切り離した小花を埋め込み、ビブラトームで切片を作り、カルコフロールホワイトとコンゴレッドの染色液で染色しました。標本はサリチル酸メチルで脱水、洗浄し、スライドに固定させました。 Siwanowiczさんは、アスターが開花するまでに小花がどのように組織されるのかを観察するために、この花を画像化することにしました。「幸いにも、ちょうど発育の段階で花のつぼみを摘めました。花粉粒はほぼ完全に成熟していたものの、まだ詰まって結び付いていたのです」とSiwanowiczさんは説明しています。「この画像が、ほとんどの人にとってありふれた花を裸眼では確認できないところまで拡大することにより、本来の美しさを表現していると私は思っています。自然な形状やデザインの美しさは、極めて異なるスケール、ときにフラクタルに近い形状で存在します。拡大していくにつれ、形状は見慣れないものになる場合がありますが、新たな感動的体験にもなるのです」 最優秀作品を称えて、Siwanowiczさんには、オリンパス製SZX7実体顕微鏡とDP23顕微鏡用デジタルカメラ、またはX Line™ 対物レンズ一式が授与されます。 | エビデントのイメージ・オブ・ザ・イヤー、グローバル最優秀賞:コスミックオレンジ色のアスターの花の葯内で成熟する花粉粒の断面。 米国のIgor Siwanowiczさんが撮影。 |
エビデントのイメージ・オブ・ザ・イヤー、マテリアルサイエンス部門最優秀賞:馬の毛(横)で結んだ人間の毛髪(縦)ドイツのGerd Güntherさんが撮影。 | マテリアルサイエンス部門最優秀賞ドイツのGerd Güntherさんが、マテリアルサイエンス&エンジニアリング部門でイメージ・オブ・ザ・イヤー最優秀賞を受賞しました。Güntherさんの受賞画像は、微光を放つメタリック効果を生成するために明視野照明を使って作成し、馬の毛で結んだ人間の毛髪を描写しています。最優秀作品として、Güntherさんにはオリンパス製SZ61実体顕微鏡が授与されます。 |
動画部門最優秀賞動画部門の最初のイメージ・オブ・ザ・イヤー最優秀賞受賞者は中国のZhigang Zhengさんで、アミノ酸結晶化のタイムラプス動画が、偏光ミラーと屈折光の使用により結晶形状が変化する美しさを捉えています。Zhengさんは、動画撮影にデジタルカメラ、結像レンズ、対物レンズを使用しました。作品を称えて、CX23正立顕微鏡またはSZ61実体顕微鏡が授与されます。 | エビデントのイメージ・オブ・ザ・イヤー、動画部門最優秀賞:アミノ酸結晶化プロセスの動画からの静止画。中国のZhigang Zhengさんが撮影。 |
地域最優秀賞は、欧州、中東、アフリカ(心臓細胞)でTill Stephanさん(ドイツ)、米州(組織が透明化されたテントウムシ)でMarko Pendeさん(米国)、アジアパシフィック(珪藻植物の構造)でDaniel Hanさん(オーストラリア)の 3 名が受賞しました。地域最優秀者には、CX23正立顕微鏡またはSZ61実体顕微鏡のどちらか好きな方が授与されます。
佳作には、Hannah Somersさん(米国)、Raghuram Annadanaさん(インド)、Laurent Formeryさん(米国)、Jianguo Maoさん(中国)、Frantisek Bednarさん(スロバキア)、Antonio Seguraさん(アルゼンチン)、Momo Xueさん(中国)、Sanda Storyさん(米国)、Ji Yuanさん(中国)、Luigi Olivo Bozzanoさん(イタリア)、Hana Sehadováさん(チェコ共和国)、Yue Rong Tanさん(台湾)が選出されました。
このコンテストは 2024 年 2 月 15 日に始まり、ユーザーの要望を受けて、4 月 30 日まで最高の科学的画像を募集しました。作品はすべて、芸術的および視覚的なアピール、科学的なインパクト、顕微鏡の技能に基づき、第三者の審査員によって評価されました。
「第 5 回イメージ・オブ・ザ・イヤーのグローバル開催を祝うにあたり、顕微鏡科学をすばらしい芸術作品に発展させている、世界中から応募された作品の数々に改めて深い感銘を受けました」と、エビデントCEOであるWes Pringle氏は述べています。「新たに動画部門が加わったことで、さらに応募に深みが加わり、参加者が探求する可能性が高まりました。動く顕微鏡画像の驚異を体験することは非常に刺激的でした。ライフサイエンスおよびマテリアルサイエンスの専門家のほか、教育者、愛好家、および顕微鏡マニアの方々からこれほど多くの優れた作品を応募いただき光栄に思っています。」
エビデントのイメージ・オブ・ザ・イヤーは、顕微鏡画像の芸術的・科学的価値を称えることを目的に、イメージ・オブ・ザ・イヤー欧州ライフサイエンス光学顕微鏡賞として始まりました。現在、このコンテストは、世界中の人々が科学的画像を新しい方法で見つめ、美しさを評価して画像を他の人々と共有するように促すことで、当初の目的に忠実であり続けています。
今年の受賞画像および画像取得に使用された顕微鏡技術について詳細を確認するには、エビデントが新しく立ち上げたウェブサイトの一部である、EvidentScientific.com/IOTYをご覧ください。この新しいサイトは業界屈指のテクノロジーを搭載し、世界的に非常に優れた操作性と利便性、あらゆるデバイス間でのシームレスな性能、迅速で効率的な情報提供によって、エビデントのオンライン体験を向上するよう設計されています。
2022 年、オリンパス株式会社はライフサイエンス事業と産業ソリューション事業を担う科学ソリューション部門を分社化し、新会社エビデントを設立しました。名前は変わっても、これまで当社が 100 年を超えて確立してきた専門技術、製造能力、お客様への献身は変わりません。
エビデントは、科学的な視点で物事を見る姿勢を事業の根幹とし、イノベーションと探求の精神が当社の行動の原点となっています。人々が健康で安心して、心豊かに暮らすことを実現するため、当社はさまざまな現場におけるお客様の課題解決や成果の向上に貢献し、医学的研究分野の画期的進歩、インフラ設備の点検、消費材に潜んだ有害物質の検出でもそれは同じです。
エビデントの産業分野におけるソリューションは、設備の保守、製造、環境用途の顕微鏡、ビデオスコープ、非破壊検査装置、X線分析装置まで多岐にわたっています。最先端の技術を用いたエビデントの産業分野製品は、品質管理、検査、測定の分野でも幅広く活用されています。
ライフサイエンス分野においては、最先端のソリューションを提供し広くコラボレーションをすることで、科学者や研究者の方々をサポートします。常にお客様の抱える課題の解決や、新たに生じるニーズに応えるべく、病理学、血液学、体外受精など臨床研究や、研究と教育分野に向けた幅広い用途の顕微鏡システムのラインアップを提供し続けています。
詳細については、当社のウェブサイト EvidentScientific.comをご覧ください。
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