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新着情報

2020年 11月 30日

研究ワークフローを一元管理できるクラウド活用型サービスの開発を目指し、東京医科歯科大学との共同研究を開始

細胞治療や創薬目的の研究分野における手間・コスト削減と再現性向上に貢献

オリンパス株式会社(取締役 代表執行役 社長兼CEO:竹内 康雄)は、東京医科歯科大学(学長:田中雄二郎)と、iPS細胞を用いた細胞治療や創薬につながる研究などで、データの取得や管理、共有から解析といったワークフローを一元管理できるクラウドを活用した新たなサービスの開発を目指し、共同研究を2020年11月に開始しました。2020年1月に発売した、細胞培養過程を継続的に自動計測できるインキュベーションモニタリングシステム「OLYMPUS Provi CM20※1」(以下、CM20)に連携するクラウド活用型サービスの開発を2021年までに完了します。

本研究ではiPS細胞の培養過程を一例とし、人手で実施した培養細胞を用いた研究と比較して、「CM20」+クラウドの活用による研究効率や実験再現性の差異を検証します。その結果をもとに培養細胞の異常の早期発見、および安定的な培養プロセスを開発し、細胞株ごとに最適な培養プロセスの提供を目指します。これにより、データの取得や管理、共有から解析まで研究フローを一元管理し、いつでもどこでも作業可能なクラウドを活用したサービスを実現します。将来的にはiPS細胞を用いた研究分野や創薬目的の研究分野における手間・コスト削減と実験データの再現性向上に貢献します。

※1 2020年1月より日本および米国で販売。(https://www.olympus.co.jp/news/2020/nr01501.html
 

OLYMPUS Provi CM20

OLYMPUS Provi CM20

クラウド活用型サービスのイメージ

クラウド活用型サービスのイメージ

共同研究の背景

従来の治療方法では完治できない病気や難治療を要する疾患を克服するため、細胞治療や創薬などの研究市場への期待は年々高まっています。それぞれ市場の平均成長率は二桁成長と予測されており、今後も拡大傾向にあります。

これまで細胞治療や創薬を目的とした顕微鏡を用いた研究では、データの取得や管理、共有から解析まで全て人手で行っていました。そのため、研究者のスキルや経験などによって計測結果にバラつきが生じたり、細胞培養過程で定期的に観察・計測するための手間やコストがかかったりといった課題がありました。オリンパスではこの課題に着目し、細胞培養過程において継続的に自動計測できる「CM20」を発売しています。そして東京医科歯科大学先端医歯工学創成研究部門臓器発生・創生ユニットの武部貴則先生の協力のもと、「CM20」を用いてiPS細胞の培養を行ったところ、iPS細胞は育成度合いに個体差があり同じプロセスで培養しても培養過程で異常が発生するケースもあることが分かってきました。そこで、このたび共同研究を開始することで、培養細胞の異常を早期発見し、安定的な培養プロセスを開発し、細胞株ごとに最適な培養プロセスの提供を目指します。
 

東京医科歯科大学 先端医歯工学創成研究部門 臓器発生・創生ユニットについて

東京医科歯科大学は、日本で唯一の医療系総合大学院大学として、その使命と最終目標を、優れた研究成果を上げることにとどまらず、その成果を医療や国民の健康に還元することだと考えています。先端医師工学創成研究部門臓器発生・創生ユニットでは、近年研究が進歩の著しい幹細胞生物学や発生生物学における最新知見を駆使することで、iPS細胞などの幹細胞から数百万もの細胞で構成される複雑な構造を有した臓器の芽(オルガノイド)を創出する技術の確立を目指します。

本リリースに掲載されている社名及び製品名は各社の商標または登録商標です。
 

オリンパスのライフサイエンス分野について

オリンパスは1919年の会社創立以来、顕微鏡を製造してまいりました。現在、ライフサイエンス分野の顕微鏡システムは、臨床研究、教育、最先端研究などの用途で使用されており、お客さまの様々なニーズに応えています。
詳しくは、www.olympus-lifescience.com/ja/ をご覧ください。
 

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