今月のセレクションは、アマゾンの熱帯雨林からベネチアの運河まで私たちを連れて行き、世界中のさまざまな顕微鏡被写体の美しさを伝えてくれるものになりました。
「チャールズ・ダーウィンは、『きわめて美しく、きわめて素晴らしい生物種は際限なく進化し、また進化しつつある』と書きました。
珪藻は、美しいガラス殻に収容された微細な単細胞藻類です。数十万種類のさまざまな珪藻が存在し、すべてが独自の形態を持っています。珪藻は大きさが5ミクロンから200ミクロンに及ぶ(1ミクロンは1ミリメートルの1,000分の1)ため、100種類の珪藻アレンジメントが平均的なサイズのテキストの句読点の内側に収まるでしょう。上の画像は、この芸術形式の数少ない現役職人の1人であるクラウス・ケンプ氏によって作られたビクトリア様式の珪藻アレンジメントです。最初の珪藻アレンジメントは1800年代初めに遡りますが、この芸術形式は同世紀の後半に頂点に達しました。それは自然界への関心が強かった時代であり、アートと科学がより密接だった時代でもありました。珪藻アレンジメントは、世界に秩序をもたらして合理的な方法で自然を表現したいというビクトリア朝時代の人々の願望の驚くべき例です。珪藻は池、湖、川、海などあらゆる水域で見出される可能性があります。珪藻は洗浄された後、接着剤を用いてスライドガラス上に置かれます。その後、接着剤が乾くまで顕微鏡下で珪藻を操作できます。接着剤が固まったら、封入剤が添加され、珪藻がよりはっきりと見えるようになります。この種類のアレンジメントを作るのにかかる作業時間を想像してみてください!
この写真は、可能な限り高い分解能を達成するためにオリンパスX Line 20倍対物レンズを使用して撮影されました。分解能210メガピクセルの最終画像を得るために、計416枚の画像を使用して9つの異なるスタックのスティッチングが使用されました。さらに細部を示したクロップをいくつか含めました。珪藻はその多様性と美しさから私のお気に入りの被写体の1つです。」
説明文および画像提供:Håkan Kvarnström。
鶏が先か、卵が先か。ここでは、両方とも見えています! この画像は9日胚の鶏胚を示しています。胚が発育して雛になり、殻から孵化するには、一般に21日間の孵卵が必要です。
Eva Petrovova氏によってオリンパスSZ61顕微鏡で撮影された画像。2019年度 Image of the Year Award応募作。
現在、2020年Global Image of the Year Awardコンテストの応募を受け付けています。コンテストの賞品であるSZX7実体顕微鏡 とDP27デジタルカメラ またはCX23顕微鏡の詳細説明と写真、賞品進呈の対象についてお知りになりたい場合は、こちらをクリックしてください。
この美しい画像はルリオビウラベニタテハ(Panacea prola)の鱗粉を示しています。南米原産のこれらの魅力的なターコイズブルーの蝶は、50頭以上が群れをなして熱帯雨林の高所で葉群れの中を飛び回っている様子が見られます。羽の裏側は鮮やかな赤色で、この鮮明な色にちなみ英語の一般名では「prola beauty」や「red flasher」と呼ばれます。
画像提供:Marco Jongsma。55倍の倍率でオリンパスBH2顕微鏡を用いて撮影されました。
皆、クマムシが大好きです! ここでは、あなたが知らないかもしれないクマムシに関する3つの事実を紹介します。
- クマムシは-328 °F(-200 °C)の寒い環境または300 °F(149 °C)超の暑い環境に耐えることができます。
- クマムシは極端な条件を生き延びるために、頭と脚を丸めて樽型と呼ばれる脱水球体になることができ、水に再度入れると蘇生することができます。
- クマムシは放射線による損傷からDNAを保護するタンパク質を産生できます。
画像提供:Hunter Hines。DP72カメラを用いてオリンパスBX53顕微鏡で撮影されました。
Calyptostomaはヤリタカダニ(Calyptostomatidae)科のダニの属であり、約6種が知られています。間近に見ると、この寄生ダニはガガンボの胸部に付着していることが分かります。
画像提供:Leonardo Capradossi。2019年度 Image of the Year Award応募作。
上記の人気の画像に加えて、才能豊かなBenedikt Pleyer氏によるインスタグラムテイクオーバーをこの1カ月特集しました。
Pleyer氏は「世界中の顕微鏡的領域を記録することに夢中」だと自己紹介し、イタリアのベネチアの運河や水路を巡る旅行に私たちを連れて行ってくれました。珪藻からクラゲまで、Pleyer氏のテイクオーバーではPleyer氏がサンプルを収集した都市の水中とイメージの両方をご紹介いただきました。
ビデオ提供:Benedikt Pleyer。すべての画像がオリンパスCX43顕微鏡で撮影されました。
このような画像をさらにご覧になるには、@olympuslifescienceのインスタグラムをフォローしてください!
皆さまご自身の画像をシェアしてみませんか?
画像応募サイトをご覧になるか、Global Image of the Yearコンテストに画像を投稿ください。
関連コンテンツ
科学とアートへの情熱を結び付けて―2019年IOTY米州地域最優秀賞受賞者と会う