この月に人気を集めた画像は、エビデントのInstagramフォロワーの皆さんから熱い支持をうけた第4回イメージ・オブ・ザ・イヤーの作品が独占しました。イメージ・オブ・ザ・イヤーは、世界数十か国から応募された顕微鏡イメージング作品数百点もの作品から選ばれます。
数々の受賞作品は、蛍光から組織染色、そして共焦点といった技術を使い、ごく小さな世界で見つけた美しさをとらえています。
そのため、8月のトップの座が第4回イメージ・オブ・ザ・イヤーの入選作品のうち5作品を取り上げた美しいギャラリーであるのも当然です。植物、甲虫、その他を収めたカラフルな画像の数々は、顕微鏡レベルで見つかる隠れた美しさを見せてくれます。
画像の説明(左から右、上から下):
コロラドトウヒ(Picea pungens)の枝の断面。画像提供:Robert Berdan氏(カナダ)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
Tripos macroceros。3本の角を持つ単細胞微細藻類。画像提供: Uriel Ruiz氏(メキシコ)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
タンポポの雌しべを採取し、スライドサンプルにしたもの。画像提供:Liu Ruming氏(中国)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
ハンミョウの小楯板。画像提供:Thorben Danke氏(ドイツ)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
細粒状のエキノコックス症原頭節。画像提供:Ru Jinwei氏(中国)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
第4回イメージ・オブ・ザ・イヤーのすべての受賞作品は、olympus-lifescience.com/iotyをご覧ください。
この月の2位には、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤーの残りの5つの佳作を取り上げた、もう1つの素晴らしいギャラリーがランクインしました。この顕微鏡画像を眺めていると、アートと科学の美術館にいるようです。
画像の説明(左から右、上から下):
受精後72時間のゼブラフィッシュの側頭部。画像提供:Layra Cintrón-Rivera氏(米国)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
セアカサラマンダー頭骨の背面図。モバットペンタクロームで染色。画像提供:Katelin Murphy氏(米国)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
ケイソウは世界中の海、水路、土壌に生息している単細胞生物です。画像提供:Michael Shribak氏(米国)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
ラットから切り出した心筋細胞の三色の共焦点イメージング。画像提供:Jing Ling氏(中国)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
花の雄しべ先端の自家蛍光。画像提供:Mei Yu氏(中国)、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー佳作。
Igor Siwanowiczさんが撮影したこの素敵な画像は、第4回イメージ・オブ・ザ・イヤーコンテストで米州最優秀賞を獲得しました。この画像は、発芽したアサガオの花粉粒が柱頭に付着した様子を示す深さ色分け投影です。Igorさんは、カタツムリの画像で前回の第3回イメージ・オブ・ザ・イヤーで佳作に選出されており、顕微鏡の下で予想外の美をとらえる達人です。
Igorさんは言います。「自然の中にはあらゆる尺度でいたるところに美が存在します。ほぼどこにでも見つけられ、時にはカタツムリの口の中のように思いもよらぬ場所にあります(カタツムリのざらざらした歯舌は、昨年の佳作を獲得させてくれました)。もちろん、美はまさに見る人の目の中に宿り、そういったなじみのないエイリアンのような見た目の、時には非常に抽象的な形態に、心を開いて近付く必要があります。」
画像提供:Igor Siwanowicz氏(第4回イメージ・オブ・ザ・イヤー米州最優秀賞受賞者)。
ケイソウは単細胞生物ですが、形と大きさはさまざまなものがあり、単一細胞としてもコロニーとしても生息します。日本の相模湾で採取されたこのArachnoidiscus海洋ケイソウは、丸さと対称性がほぼ完璧です。撮影者はこれを「円形の都市計画レイアウト」と説明していますが、ぜひ住んでみたい街と言えます。
画像提供:@Macro Cosmos。オリンパスBX53顕微鏡で撮影。
第4回イメージ・オブ・ザ・イヤーの佳作に選ばれたUriel
Ruizさんは、この月の上位画像のまとめに別の画像でも取り上げられています。Urielさんは、渦鞭毛藻Tripos
hircusの有害有毒藻類ブルーム(HAB)を、Diplopsaloid類やProtoperidiniumといった他のPeridinoid渦鞭毛藻と共に撮影しました。
National Institute of Environmental Health
Sciencesによると、「有害有毒藻類ブルーム(HAB)は、毒素を生み出す藻が水域内で過度に成長すると発生します。過度な藻の成長、つまり水の華は肉眼で見られるようになり、藻の種類によって緑、青緑、赤、茶に見えます。」
これらは海洋生物(さらには人間の健康にも)影響を及ぼす一方で、有毒なものが魅力的でもある好例となっています。このHABのサンプルの大半は渦鞭毛藻ですが、有鐘類やカイアシ類も含まれています。
画像提供:@Uriel Ruiz氏。オリンパスBX50顕微鏡を使い倍率約400倍で撮影。
最後に動画をご紹介します。アボカドを手にする機会があれば、まずはワカモレを作りましょう。でもその前に、顕微鏡の下に置いてみてください。
「この動画では、アボカド細胞がいかに脂肪滴であふれているかが分かります。実際、アボカドの実の約60%は油です。でも心配いりません。この脂肪は主に一価不飽和脂肪酸で、コレステロール値の低減と抗炎症作用があり、心臓血管系に関する利点があります。トランス脂肪や飽和脂肪とは違って体にいいのです。
現在では世界中でアボカドの木が植えられています。特に温帯や亜熱帯地域に多く、例を挙げるとメキシコ、チリ、ブラジル、グアテマラ、ドミニカ共和国、ニュージーランド、南アフリカなどです。メキシコは最大のアボカド産地で、世界生産量の25%を占めています。
アボカドには脂肪のほかに、他のフルーツにはあまりない脂溶性ビタミン(ビタミンA、B、D、Eなど)も豊富に含まれています。アボカドは良質なタンパク源とカリウム源でもあり、抽出された油は食品、化粧品、製薬業界でよく使用されています。」
ビデオ提供と説明:Chloé Savard氏。オリンパスBX53顕微鏡で撮影。
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