DAPIを使うことにうんざりしていませんか? 蛍光標識は生物学的特性の観察および解析のきわめて貴重な手段ですが、細胞の健康状態を損なう可能性があります。
以下の2本のビデオシリーズでは、cellSensソフトウェアのTruAIディープラーニング技術を用いて実験からDAPI標識を省く方法をご紹介します。この方法により、以前DAPIで得たデータを活用しつつ、光毒性を低減し、サンプル作製手順からひと手間を省くことができます。
トレーニングデータの作成
Related Videos
TruAIディープラーニング技術の使用を始める前に、ground truth(正解画像)データを提供することによってソフトウェアのニューラルネットワークをトレーニングする必要があります。ground truthは、意図した結果を提供するデータセットに加えて、この結果を識別するために必要とされるデータからなります。ラベルフリー核識別では、核を識別した一連の画像がground truthデータとなるでしょう。
このビデオでは、位相差画像、明視野画像およびDAPI画像のデータセットを使用して核を識別するようTruAIニューラルネットワークをトレーニングすることをご紹介します。
トレーニングデータを使用した核の識別
Related Videos
ニューラルネットワークをトレーニングすると、位相差画像と明視野画像のみを用いたデータセットに適用できます。これは、対象物を識別するのにground truthを必要としない推論フェーズとみなされます。
蛍光によるアプローチに完全に取って代わることができるラベルフリーのアプローチはありませんが、実験からDAPIを省くことによって以下のことが可能になります。
- サンプル作製の複雑さを軽減する
- 光毒性を低減する
- 他のマーカーのために蛍光チャンネルを確保する
- より高速なイメージングを可能にする
- トランスフェクションや化学マーカーからのストレスを避けることにより、生細胞の生存能力を改善する
関連コンテンツ
「TruAI」ディープラーニングを活用した高効率・高精度な画像解析