オリンパスの科学事業におけるコンポーネント事業では対物レンズに代表されるような顕微鏡ユニットをお客様へ供給し、研究・検査・生産設備等の幅広い分野に貢献しています。
当社の設計業務においてですが、数十年前は、現在のように3Dモデルを生成するツールはなかったため、ドラフターを用いて手書きで2次元図面を作製、その図面を囲み、設計レビューをしていたと先輩方からよく聞いていました。作製した図面は紙で管理する為、その設計資産の管理もとても大変だったそうです。
私がオリンパスに入社した2008年には既に3D CADが主流となっており、図面も電子化されていました。つまり、データベース上で3Dモデルや、設計履歴、更新情報等を含む一切の図面が管理されるようになっており、また、会社としての設計資産の管理も紙ではなく、電子媒体で行われるといったように、デジタル化とそれに伴う効率化が急速に進んでいたのです。
3D CADツールは、設計資産の管理という面だけではなく、実はお客様とお話をするときにもとても効果的です。例えば、Covid-19の影響により急速に普及したオンライン会議にて、国内や海外のお客様と一緒に3D CADデータを見ながら設計レビューをしたり、3D CADモデルを電子データでお送りして、お客様に検討いただくといったケースも増えてきています。それまでは設計データではなく実物を送付していたため、輸送費などのコストがかかっていましたし、また輸送に時間がかかるためお客様に即時にご確認いただけないという問題がありました。それらを大幅に削減できるのは大きなメリットであり、その点においても3D CADツールの普及はとても効果的だと言えます。
このように、以前からお客様のご依頼に応じて3D CADデータをお送りすることは行っていたのですが、2021年6月からはWebサイト(こちら)から3D CADデータをダウンロードしていただけるようになりました。まずは対物レンズを中心に、31製品のデータをご用意しましたが、これは今後数を増やし、よりお客様の利便性を高めていく予定です。ファイルフォーマットは、最も一般的なSTEP(Standard for the Exchange of Product model data)形式です。
コンタクト情報を入力していただきますとと、ダウンロード用URLがEメールで通知されますので、そこからダウンロードしてください。お客様の装置への組み込みレイアウト確認に、ぜひこの3D CADデータをご活用ください。
※注)3D CADデータは外観のみの3D CADデータとなります。
結像レンズユニットSWTLU-Cの3D CAD外観モデルのイメージ
貴社の顕微鏡設計に組み込むオリンパスの高品質な光学コンポーネントについてもっとお知りになりたい方は、www.olympus-lifescience.com/oem-componentsをご覧ください。