イメージングに使う対物レンズに合わせた、適切な結像レンズ選びにお困りではありませんか。全体的な画質と収差の度合いは対物レンズと結像レンズの組み合わせによって決まるため、結像レンズの選択は最適なシステム性能に影響する重要な要素になります。
Evidentでは、視野数と取り付け部の異なる5種類の結像レンズをご用意しています。お客様の用途に最適な結像レンズを判断するための簡単な3つのステップをご紹介します。
1. 用途に基づいて、重要な結像レンズパラメーターを考慮する
用途に最適なレンズを判断する際役立つ、重要な結像レンズパラメーターがいくつかあります。ステップ1では、これらの各パラメーターを検討します。ステップ2に移る前に対応をメモしてください。
a) 透過率
扱うのは可視波長(400 nm~1000 nm)ですか?それとも近赤外(NIR)での高い透過率を要する用途ですか?可視光域の結像レンズは、高めの波長用に補正された結像レンズよりも広く入手できます。しかしEvidentでは、可視波長とNIR波長にわたるほとんどの透過率ニーズに応える結像レンズをご用意しています。NIRアプリケーションの一例については、次のブログ記事をご覧ください。完成品を傷つけずにシリコンを透過して高品質画像を取得
b) 取り付け部
Evidentのカメラアダプターをご使用ですか?
当社のカメラアダプターは上面にCマウントねじがあり、底面がアリ型になっています。このアリ型によって、Cマウントとアリ型結像レンズのはめ込みが締め付けねじのように簡単になっています。この組み合わせを使って像が再調整されます。
カメラアダプターを使用しない場合や他社製カメラアダプターを使用する場合は、ねじ付きの結像レンズを検討してください。取り付けねじ付きの結像レンズは一般にサイズが小さめなので、光学系全体のサイズを最小限にする構成では最良の選択になることが多いです。
c) 視野数 / イメージサークル
視野数(FN)は、センサー面に投影される像のイメージサークルの直径(mm)です。センサーに投影する必要があるサイズを検討してください。ビネットや軸外収差を最小限にするため、結像レンズの視野数はイメージサークルより大きくする必要があります。
視野数22 mmと26.5 mmが一般的で、標準的な対物レンズの視野数に対応します。26.5 mmの結像レンズを視野数22 mmの対物レンズと組み合わせると、ビネットが生じることをご留意ください。
d) 結像レンズの寸法と質量
光学設計者にとって、スペースは重大な関心事であり、小さい結像レンズほど光路全体のサイズを最小限にできます。スペースを重視しないシステム設計では、その他の仕様が優先される可能性があります。どちらの場合も、結像レンズの寸法と質量を確認して、全体の設計に適合するものにしてください。
2. フローチャートを使って最適な結像レンズを見つける
次に、以下に示す結像レンズ選択フローチャートを使って、最適な結像レンズを特定します。
カメラアダプターの選択が必要な場合
当社では、さまざまな投影倍率のカメラアダプターをご用意しています。ご使用のカメラのセンサーサイズに応じて、必要な実視野を選択してください。
当社製結像レンズに取り付け可能なCマウントカメラアダプター
顕微鏡用カメラの選択ガイダンスが必要な場合は、ブログ適切な顕微鏡用カメラ選びに役立つフリーツールをご覧ください。
3. 結像レンズの詳細な仕様を確認する
最後に、選択した結像レンズのその他の仕様を確認して、ニーズをすべて満たしていることを検証します。寸法や質量を含む、Evident結像レンズの詳細な仕様は、当社ウェブサイトでご覧いただけます。
結像レンズの詳細な仕様
サンプルとEvident結像レンズ全体のサイズ比較は、以下の図をご覧ください。
サンプルからセンサーまでの光学系の合計寸法
システム統合が楽になるように、当社ウェブサイトの各種資料セクションから3D CADファイルをダウンロード可能です。
サポートをお問い合わせください
オンライン上の仕様では不十分な場合や、必要な情報が見つからない場合は、当社までお問い合わせください。大抵のケースでは、結像レンズのさらに詳細な光学性能がわかる変調伝達関数(MTF)データを提供可能です。*
*注:Evidentは、NDA(秘密保持契約)の条件下でMTFデータを開示します。このデータを使用して、より高い光学性能を持つ光学系を構築できます。