IX73セミ電動システム(IX73 SL-ICSI)が胚生検における顕微鏡観察の効率向上をサポート
はじめに
近年、流産率の低下と着床率の向上を目指し、着床前診断のニーズが世界的に高まりつつあります。それに伴い胚生検の件数も増加傾向にあります。
胚生検は、倒立顕微鏡下でレリーフコントラスト観察により、胚の一部を採取します。その際、レーザーを照射する箇所、吸引する細胞を決めるために適切なコントラスト調整が必要ですが、顕微鏡操作の煩雑さが作業者に疲労感をもたらします。
独自のレリーフコントラストとセミ電動システムによる作業の質と効率の向上
オリンパス独自のレリーフコントラストによってプラスチック容器内の卵細胞を立体的に観察できるため、容器の偏光特性に左右されることなく、卵細胞の膜の状態を詳細に確認することが可能です。
IX73セミ電動システムは、専用のハンドスイッチを使用して簡単に最適のコントラストをつけることができます。また、対物レンズとコンデンサーポジションとを連動させた電動切替によって 顕微鏡操作の負担を軽減することで、繊細かつ慎重な作業が求められるマニピュレーション操作に集中できます。さらに、ハンドスイッチはステージから離して設置可能なため、ステージ周辺での顕微鏡操作が少なくなり、サンプルやインジェクターの針に誤って触れてしまうなどのリスクを軽減します。
ハンドスイッチ | 画像提供元: Cooper Surgical, Inc. |
ハンドスイッチによって顕微鏡操作を簡略化させたIX73は、より短時間で確実な胚生検をサポートします。作業効率を向上させることで胚生検の件数の増加にも対応・貢献します。
渡邉先生のコメント
私もIX73セミ電動システムを使用してBiopsyを行っています。専用のハンドスイッチで倍率やレーザーシステムへの切り替えがスムーズに行えることに感動しました。従来は、倍率を変える際にはコンデンサや対物レンズに触れなければならず、慎重な操作が求められてきました。皆さんも、一度は過度の力で触れてしまい、顕微鏡が揺れてヒヤッとしたご経験があるのではないでしょうか。IX73セミ電動システムは、それらの操作を顕微鏡に触れることなく、スイッチを押すという最低限の操作で行えるようになり、よりBiopsy自体に集中できるようになりました。 コメント提供にご協力賜りました先生:
杉山産婦人科 検査室 学術培養部長 渡邉 英明先生 | IX73 SL-ICSI
レーザーアシステッドハッチングシステム
Saturn5※組み合わせ例 ※製造元:Cooper Surgical Inc. |
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